YouTube パートナープログラム(YPP)は、YouTube と契約を結んだクリエイターが、広告収益の分配やメンバーシップなどの収益化機能を使えるようになる公式プログラムです。今は登録者1,000人と直近12か月の総再生時間4,000時間(またはショート動画の視聴回数が直近90日で1,000万回)で広告収益の分配を申し込めます。2027年2月1日からは、新しく申し込む人の基準が上がります。
「収益化の条件」はよく知られていますが、YPP そのものが何の契約で、入ると何が変わるのかは意外と知られていません。しかも YouTube は2026年8月11日の公式ブログで、2018年以来の大きな変更を発表しました。2026年10月26日に確認した YouTube ヘルプと公式ブログをもとに、今の仕組みとこれから変わる点を整理します。
YPP に入ると使えるようになること
公式ヘルプによると、YPP に参加すると、YouTube のリソースや収益化機能を使えるようになり、クリエイター サポートチームにも連絡できるようになります。コンテンツに表示される広告から収益の分配を受けられるのも YPP の参加者だけです。
- 動画再生ページの広告とショート フィードの広告からの収益分配
- メンバーシップや Super Chat などの視聴者からの支援機能
- クリエイター サポートチームへの問い合わせ
- YouTube Studio の「収益化」から使える各種の収益化モジュール
収益化の機能は、入ったら全部が自動でオンになるわけではありません。使いたい機能ごとに、対応するモジュールの規約を確認して同意する仕組みです。
YPP には2つの参加段階がある
日本は、YPP の対象が拡大された国と地域に入っています。そのため、登録者1,000人に届く前でも、視聴者からの支援とショッピングの機能だけを先に使える段階があります。
| 段階 | 主な条件(いずれか) | 使える主な機能 |
|---|---|---|
| 拡充版 YPP | 登録者500人以上、直近90日に公開動画3本以上、かつ直近12か月の総再生時間3,000時間以上(またはショート動画の視聴回数が直近90日で300万回以上) | 視聴者ファンディング、ショッピング機能 |
| 広告収益の分配まで | 登録者1,000人以上、かつ直近12か月の総再生時間4,000時間以上(またはショート動画の視聴回数が直近90日で1,000万回以上) | 上の機能に加えて、広告と YouTube Premium からの収益分配 |
どちらの段階でも、条件を満たしたときに知らせてほしい場合は、YouTube Studio の「収益化」ページで「通知を受け取る」を選んでおくとメールが届きます。それぞれの数字の数え方は YouTube 収益化の条件 で詳しく解説しています。
申し込む前にそろえておく前提条件
- YouTube のチャンネル収益化ポリシーに沿っている。
- YPP を利用できる国や地域に住んでいる。
- チャンネルに有効なコミュニティ ガイドラインの違反警告がない。
- Google アカウントで2段階認証プロセスがオンになっている。
- YouTube の上級者向け機能の利用資格がある。
- 有効な YouTube 向け AdSense アカウントがチャンネルに1つだけリンクされている。
見落としやすいのが2段階認証と AdSense です。AdSense アカウントは、YouTube Studio の申し込み手続きの中で新しく1つだけ作るようヘルプで案内されています。
2027年2月1日から変わること
2026年8月11日の YouTube 公式ブログによると、新しく YPP に申し込むクリエイターは、広告と Premium の収益分配に参加するための基準が変わります。すでに YPP に参加しているクリエイターには、この参加要件の変更の影響はありません。
| 項目 | 現在 | 2027年2月1日以降の新規申込 |
|---|---|---|
| 長尺動画の基準 | 直近12か月の総再生時間4,000時間 | 直近365日の有効な公開動画の総再生時間8,000時間 |
| ショート動画の基準 | 直近90日の視聴回数1,000万回 | 直近90日の有効な公開ショート動画の視聴回数2,000万回 |
| 視聴者ファンディングとショッピング | 拡充版の条件 | 変更なし |
もう一つの変更は、ショート動画の収益分配です。2027年2月1日からは、直近90日でショート動画の有効な視聴回数が1,000万回に届いたクリエイターが、ショート動画の広告とサブスクリプションの収益分配の対象になります。届かないチャンネルも YPP には残り、長尺動画では収益を得られます。1,000万回を超えると、ショート動画の分配は自動で再開されます。今の分配の仕組みは YouTube ショートの収益の仕組み にまとめています。
同じブログでは、Premium の収益プールも説明されています。Premium は純サブスクリプション収益の30%、Premium Lite は60%が専用のプールになり、そこから長尺動画は55%、ショート動画は45%をクリエイターが受け取ります。新しい規約は YouTube Studio で確認して同意し、2027年2月1日に発効します。
申し込みの手順と審査
- YouTube にログインし、右上のプロフィール写真から「YouTube Studio」を開きます。
- 左側のメニューで「収益化」をクリックします。
- 「申し込む」を選び、「開始」から基本規定を確認して「同意」をクリックします。
- YouTube 向け AdSense アカウントを設定するか、既存のアカウントをリンクします。
- 「審査を受ける」の欄に「処理中」と出れば、申請は受け付けられています。
審査は自動システムと担当者の両方でチャンネル全体を確認し、結果が出るまで通常は1か月程度です。不承認だった場合は、21日以内に再審査を請求できます。または、オリジナルの動画を投稿し続ければ30日後に再申請でき、2回目以降の不承認なら90日後です。
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参加した後に外れることもある
YPP は一度入れば終わりではありません。動画のアップロードや「投稿」タブへの投稿が6か月以上ないチャンネルは、収益化が無効になる場合があります。収益化ポリシーに違反した場合も、総再生時間や登録者数に関係なく収益化の資格を失います。止まったときの考え方は YouTube の収益化停止の理由 を確認してください。
また、YPP に入っていない動画に広告が出ることがあります。YouTube の利用規約では、YouTube はすべてのコンテンツに広告を掲載する権利を持っています。この場合、クリエイターは収益の分配を受けられません。
私の結論
YPP は、条件を満たせば自動で入れる仕組みではなく、規約に同意して審査を受ける契約です。そして2027年2月1日から、新規の申し込みは長尺で8,000時間、ショートで2,000万回と、今の2倍の基準になります。今のチャンネルで4,000時間か1,000万回に届きそうなら、2027年1月までに申し込んで参加まで進めておく価値は大きいです。まだ遠いなら、500人から入れる拡充版でファンからの支援を先に始める道があります。
よくある質問
YouTube パートナープログラムとは何ですか?
YouTube と契約を結んだクリエイターが、広告収益の分配やメンバーシップなどの収益化機能、クリエイター サポートを使えるようになる公式プログラムです。
登録者500人でも YPP に入れますか?
日本は拡充版 YPP の対象です。登録者500人以上、直近90日に公開動画3本以上、直近12か月の総再生時間3,000時間以上(またはショート動画300万回以上)で、視聴者ファンディングとショッピング機能を使えます。広告収益の分配には1,000人以上の条件が必要です。
2027年から何が変わりますか?
2027年2月1日から、新しく申し込む人は直近365日の総再生時間8,000時間か、直近90日のショート動画の視聴回数2,000万回が必要になります。ショート動画の収益分配は、直近90日で1,000万回の有効な視聴回数が条件になります。
すでに YPP に入っている場合も条件は上がりますか?
公式ブログでは、広告と Premium の参加要件の改定について、すでに YPP に参加しているクリエイターに影響はないと説明されています。
審査にはどれくらいかかりますか?
公式ヘルプでは、通常は1か月程度で結果が届くと案内されています。申請が多いときなどは長引くことがあります。


